「暑中寒晒しそばサミット」

【栃木】県内外で寒晒しそばに取り組む5地域の団体が7日、出流山満願寺信徒会館に集まり、「暑中寒晒しそばサミット」を開催する。寒晒しそばを全国に広めようという初の試み。意見交換やそば打ちの実演などを行い、取り組みや技術を学び合う。

 サミット開催は、4年前から寒晒しそばに取り組む出流観光会に、今年冬、長野県茅野市の商工会議所と産業振興課の職員らが訪ねてきたのがきっかけ。

 寒晒しそばは、新そばを真冬の清流に浸した後、寒風にさらし乾かしたもの。風味や甘みが増すとされる。江戸時代、信州の藩が将軍に献上しており、長野県茅野市はいわば“本場”だ。

 出流観光会によると、寒晒しそばを互いに広め合うことで茅野市側と一致。これまで寒晒しそばに取り組む地域間交流や情報交換の場がほとんどなかったことから、地域の実践を紹介し合い、技術向上を目指そうと、サミット開催を企画した。

 サミットに参加するのは出流観光会、茅野市の信州蓼科高原献上寒晒し蕎麦会のほか日光寒晒し蕎麦研究会、ファーム香林坊那須塩原市)、福島県喜多方市山都町観光協会

 当日は午前10時から、意見交換会を開催。その後、出流観光会が寒晒しそばに取り組むきっかけとなった足利市のそば店蕎遊庵の根本忠明店主も参加し、各団体が実演、試食して互いに批評し合う。

 出流観光会は「寒晒しそばで客が増え、手応えを感じている。取り組む地域を増やしたい」と話している。

 出流観光会は8日から加盟11軒で寒晒しそばの販売を始める。計約5千食分を予定(無くなり次第終了)。価格は各店で異なる。

 問い合わせは出流観光会事務局「そば処さとや」電話0282・31・0919。